2026-01-27

ご兄弟が亡くなられ、ご自身が相続人となったものの、手続きや相続分について不安を感じていませんか。
兄弟のみが相続人となるケースは、配偶者やお子さまがいる場合と比べて、手続きが複雑になりやすいです。
本記事では、兄弟が相続人になるケースから法定相続分の計算方法、実務上の注意点までを解説いたします。
スムーズに遺産相続を進めたい方は、ぜひ本記事をご参考になさってくださいね。
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兄弟相続を理解するためには、まずどのような状況で兄弟が相続人となるのか、法的背景からおさえる必要があります。
まずは、兄弟が相続人となるケースや代襲相続の仕組み、相続人確定のための手続きについて解説していきます。
遺産相続には法律で決められた「順位」があり、配偶者は常に相続人となるのが基本です。
子どもや孫といった第一順位がいれば、ほかの親族に相続権は回りません。
次に、父母や祖父母が該当する第二順位がおり、第一順位と第二順位がいない場合に初めて、兄弟姉妹(第三順位)に権利が移る仕組みです。
つまり、兄弟だけが相続人になるのは、配偶者も子どもも父母もいない場合に限られます。
また、先順位の相続人が全員相続放棄したときにも、兄弟が相続人となるケースがあります。
兄弟姉妹が相続人になる場合は、「代襲相続」という仕組みを正しく理解しておくことが大切です。
これは、本来相続するはずだった兄弟姉妹が先に亡くなっていた場合、その子どもである甥や姪が代わりに相続権を引き継ぐ制度です。
ただし、兄弟姉妹の代襲相続は「一代限り」で、甥や姪までしか認められないという制限があります。
子どもの代襲相続では、孫やひ孫へと代襲が続くのに対し、兄弟姉妹の場合は再代襲が認められません。
そのため、甥や姪も先に亡くなっている場合、その子どもがさらに相続人になることはありません。
兄弟姉妹が相続人となる場合は、相続人を確定するために集める戸籍が多く、手続きが複雑になりやすいです。
まずは、亡くなった方に子どもや父母が本当にいないことを証明するため、本人と父母それぞれの出生から死亡までの連続した戸籍を、そろえておく必要があります。
さらに、兄弟姉妹全員の現在の戸籍や、先に亡くなっている兄弟姉妹がいた場合は、その出生から死亡までの戸籍も集め、甥や姪を特定します。
こうして集めた情報を基に、「相続関係説明図」を作成するのが一般的な流れです。
手続きを簡単にしたい場合は、相続関係を証明する一枚の図としてまとめてもらえる、法務局の「法定相続情報一覧図」を活用すると良いでしょう。
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前章では、兄弟が相続人となるケースについて述べましたが、実際に遺産を分ける際の相続割合がどうなるのか気になりますよね。
ここでは、兄弟のみの場合や配偶者がいる場合の法定相続分と、遺留分に関する注意点について解説いたします。
遺言書がない場合は、法律で決められた「法定相続分」を基準に遺産を分けます。
配偶者も子どもも父母もいない場合、兄弟姉妹だけが相続人となり、基本は人数で均等に分ける仕組みです。
たとえば、兄・姉・弟の3人の場合、それぞれの相続分は3分の1ずつになります。
ただし、父母のどちらか一方のみが同じ兄弟姉妹(異父母兄弟姉妹)が含まれる場合、相続分の計算方法が異なります。
これは法律上、父母の双方を同じくする兄弟姉妹と、一方のみを同じくする兄弟姉妹とでは、受け取る相続分に違いが設けられているためです。
父母双方を同じくする兄Aと、父母の一方のみを同じくする弟Bの2人が相続人の場合は、Aの相続分を3分の2、Bの相続分を3分の1とする割合で計算します。
亡くなった方に配偶者がいて、子どもや父母がいない場合は、配偶者と兄弟姉妹が一緒に相続人になります。
このときの法定相続分は、配偶者が全体の4分の3を受け取り、兄弟姉妹全員で残りの4分の1を分けるのが法律上のルールです。
さらに、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(異父母兄弟姉妹)が含まれる場合、その相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の半分として計算されます。
たとえば、配偶者、父母双方を同じくする兄A、父母の一方のみを同じくする弟Bが相続人の場合、まず配偶者が4分の3を受け取ります。
残りの4分の1を、AとBが2対1の割合で分けるため、結果としてAは全体の6分の1、Bは12分の1が相続分となるのです。
兄弟姉妹が相続人になる場合で重要なのは、遺言書の有無と、兄弟姉妹には「遺留分」が一切認められていないという点です。
遺留分とは、配偶者や子ども、父母に保障される最低限の取り分のことで、兄弟姉妹は法律上この保護の対象外です。
そのため、有効な遺言書が存在すれば、その内容は法定相続分よりも優先され、兄弟姉妹は遺産を受け取れないケースも生じます。
このように、兄弟姉妹に遺留分がないことは相続結果を左右するため、まずは遺言書の有無を確認することが欠かせません。
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ここまで、兄弟相続の法的根拠や配分について解説しましたが、手続きをスムーズに進めるために、実務上の注意点もおさえておきましょう。
最後に、遺言書の確認や相続税の特例、遺産分割協議の進め方などについて解説していきます。
兄弟姉妹が相続人となる場合は遺留分がないため、まず遺言書の有無が遺産の分け方を左右します。
遺言書には、公証役場で作られる「公正証書遺言」と、自宅で作られる「自筆証書遺言」の2種類があります。
公正証書遺言は原本が公証役場に保管され、証明力が高く検認も不要です。
一方で、自筆証書遺言は勝手に開封してはいけず、家庭裁判所で「検認」を受ける必要があります。
ただし、法務局の「自筆証書遺言書保管制度」を利用している場合は、家庭裁判所の検認が免除されます。
兄弟姉妹が財産を相続する場合は、「相続税が2割加算される」というルールに注意しましょう。
相続税は、遺産額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えると申告が必要になり、兄弟姉妹が受け取った税額には20%が上乗せされます。
これは、配偶者や子どもなどの一親等以外が、財産を受け取った際に適用される制度で、兄弟姉妹は「二親等」にあたるため加算対象になるのです。
また、相続税の申告期限は、「相続を知った日の翌日から10か月以内」と定められています。
兄弟相続は戸籍の収集に時間がかかりやすいため、早めに税理士へ相談し、納税資金の準備まで含めて進めることが大切です。
兄弟姉妹の相続は、話し合いがまとまりにくく、「争族」に発展しやすい点が特徴です。
お互いが独立した生活を送り、疎遠になっているケースが多いことにくわえ、配偶者の意見が入ることで話が複雑化しやすくなります。
また、介護負担をめぐる「寄与分」や、生前贈与をめぐる「特別受益」の主張が出ると、不公平感が強まり対立が深まる傾向があります。
トラブルを避けるには、相続人全員が合意した内容を明文化した、「遺産分割協議書」を作成することが欠かせません。
協議書は、不動産の相続登記や預貯金の解約の際に必要で、全員の署名と実印での押印が不可欠となります。
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兄弟姉妹は、子や父母など先順位がいない場合に相続人となり、戸籍収集が複雑になりやすいです。
法定相続分は兄弟のみの場合は均等割りですが、兄弟姉妹には最低限の取り分である「遺留分」が認められていません。
遺留分がないため遺言書の確認が最優先で、相続税は2割加算の対象となり、遺産分割協議も難航しやすい点に注意しましょう。
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