代襲相続とは?相続の仕組みや対象となる人についても解説

2025-07-01

代襲相続とは?相続の仕組みや対象となる人についても解説

相続の手続きを進める中で、想定していた相続人が権利を失い、代襲相続が発生するケースもあります。
代襲相続とは、本来相続するはずだった人が亡くなっている場合などに、その子などが代わりに相続する制度です。
この制度には発生する条件や、代襲相続人となれる範囲など、法的に定められたルールが存在します。
この記事では、代襲相続の概要や具体的な発生ケース、相続人の対象範囲について詳しく解説していきます。

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代襲相続とはなにか

代襲相続とはなにか

相続制度の中でも「代襲相続」は、想定外の事態に備えて把握しておきたい重要な仕組みです。
親族構成が複雑化する現代では、制度を知っているかどうかで遺産分割のスムーズさが大きく変わります。
ここでは、基本的なルールと身近な例を交えて、そのポイントを確認します。
仕組みを理解しておくことで、遺言作成や生命保険の受取人設定など生前対策にも役立つでしょう。

代襲相続とは

代襲相続は、本来相続人となるべき人が被相続人より先に死亡していた場合に、その子や孫が代わりに相続する制度です(民法887条2項)。
たとえば、被相続人の子が先に亡くなっていれば、その孫が相続人になります。
この制度により順位と割合が保持され、直系の子孫に財産が引き継がれます。
もし制度がなければ、相続は兄弟姉妹やさらに遠い親族へ移り、資産が血族の近い世代に残らない恐れも。
嫡出子・非嫡出子を問わず、民法改正により相続分は平等に扱われるため、家族形態によって代襲相続の有無が変わることはありません。

本来の相続人の相続権をそのまま引き継ぐ

代襲相続人は、亡くなった親が持っていた相続分をそのまま承継します。
例として、子どもが2人いるうち1人が先に死亡していれば、存命の子が2分の1を、死亡した子の孫が残り2分の1を等分で受け取ります。
孫が複数いる場合は、その2分の1を人数で均等に分けるため、実務上は戸籍と法定相続情報一覧図で相続人を正確に確定させることがポイントです。
遺留分侵害額請求は代襲相続人にも認められるため、分割協議前に遺留分計算を行っておくと紛争を防げます。

代襲相続は珍しくない

代襲相続は、珍しい例ではありません。
高齢化により親より子が先に亡くなる「逆縁」が増えており、未成年の孫が相続人になる場合には特別代理人の選任など追加手続きが必要です。
さらに、相続税の申告期限は被相続人の死亡を知った翌日から10か月以内と定められているため、準備不足だと手続きが煩雑になります。
制度を正しく理解し、早めに戸籍収集や専門家への相談をおこなうことが重要です。
生命保険の受取人が変更されていない場合は、受取人の死亡で保険金が未払となることもあり、保険会社への連絡も忘れずにおこなう必要があります。

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代襲相続が発生するケース

代襲相続が発生するケース

代襲相続が起こる事情は大きく「死亡」「欠格」「廃除」の3つに分かれます。
どの事情に該当するかで必要書類や証明方法が変わるため、それぞれの特徴を押さえることが不可欠です。
以下では各ケースと適用範囲を確認します。
なお、兄弟姉妹は廃除の対象外である点にもご注意ください。
また、各事情で代襲が発生するかどうかは、相続開始時点の状態で確定するため、事後の事情変更は影響しません。

死亡による代襲相続

死亡による代襲相続は、被相続人より先に子が死亡しているときに発生します。
たとえば子が二人いて一人が先に亡くなっていれば、その孫が親の相続分を承継します(民法887条2項)。
戸籍調査を通じて死亡時点の続柄を確認することが大切です。
相続時点で孫も死亡している場合は、ひ孫がさらに代襲するため、再代襲に備えて出生から現在までの戸籍を遡って取得する必要があります。
死亡診断書や除籍謄本が揃わないと金融機関の口座凍結解除が遅れるため、早期に準備しましょう。

相続欠格

相続欠格は、被相続人の殺害や遺言への不当干渉など重大な非行があった場合に相続権を失う制度です(民法891条)。
欠格となった本人の子は、その影響を受けず代襲相続人になれます。
欠格要件は重大な非行に限定されるため、戸籍や判決書などの公的証明が必要になります。
証明書類の不備があると相続手続きが停止することもあるため、司法書士等に確認すると安心です。
相続放棄と異なり欠格は自動的に発生するため、欠格者がいても放棄の3か月期限を気にせず手続きを進められます。

廃除

廃除は、被相続人が虐待や侮辱などを理由に家庭裁判所へ申し立て、特定の相続人の権利を奪う制度です(民法892条)。
廃除されたのが子であれば、その子どもには代襲相続が認められます。
遺産分割協議が複雑になるため、遺言や証拠を整えて手続きを進めることが不可欠です。
廃除の審判が確定すると取り消しは難しいため、生前のうちに専門家に相談し、公正証書遺言で意思を明確にしておくとトラブルを防げます。
被相続人の最終意思が確認できれば、相続人間での軋轢も軽減されるでしょう。

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代襲相続人となる範囲

代襲相続人となる範囲

代襲相続人となる範囲は直系卑属と兄弟姉妹系統で異なります。
直系ではひ孫・玄孫まで再代襲が認められますが、兄弟姉妹では甥・姪の一代限りです。
それぞれの違いを、具体例で確認しましょう。
養子縁組をしている場合は、養子も実子と同等に扱われるため、直系卑属として代襲相続の対象に含まれます。
判例上もこの区分が明確に示されており、判断を誤ると法定相続分の計算がやり直しになるおそれがあります。

直系卑属が死亡した場合

直系卑属が死亡している場合、孫が親の相続分を引き継ぎます。
孫も亡くなっていればひ孫、その先の玄孫へと再代襲が続き、血統が途切れないような設計です。
相続分は各世代で法定割合をそのまま受け継ぐため、孫が1人なら2分の1、孫が2人ならそれぞれ4分の1となります。

兄弟姉妹が死亡した場合

被相続人に子がいないとき兄弟姉妹が相続人になりますが、その兄弟姉妹が死亡していれば甥や姪が代襲します(民法889条2項)。
再代襲は認められないため、甥姪も死亡していた場合は相続権が兄弟姉妹系統から直系尊属へ移ります。
相続人の存否を早めに確認し、連絡が取れない場合は家庭裁判所で不在者財産管理人の選任が検討されます。
甥姪が複数いるときは、兄弟姉妹が得るはずだった相続分を均等に分けるため、公平性を期す協議が重要です。

胎児

胎児も出生後に生存すれば相続人とみなされ、代襲相続に参加できます(民法886条2項)。
死産の場合は権利が発生しないため、出産の結果によって相続人の構成が確定します。
出産予定日が近い場合は遺産分割協議をいったん留保し、出生後に確定させる方法が一般的です。
胎児を相続人に含めるときは、医師の出生証明書や母子手帳の提出を求められることがあります。
出生前に相続税の申告期限が迫る場合は、期限内申告後に修正申告で対応する手続きも想定されます。

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まとめ

代襲相続は、相続人が死亡・欠格などで権利を失った場合に、その子や孫が代わりに相続する制度です。
発生するのは被相続人の死亡時点で相続人がすでに亡くなっているなど、特定の条件を満たす場合です。
代襲相続人の範囲は法律で定められており、手続きを正しく進めるためにも制度の理解が欠かせません。
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